地域の課題がビジネスチャンスに!鎌倉の「みんなの拠点」旧村上邸の挑戦
能舞台や茶室を擁し、敷地には広大な日本庭園がある和風建築の「旧村上邸ー鎌倉みらいラボー」(以下、旧村上邸)。
持ち主から遺贈され、鎌倉市が管理していた“お屋敷”は、エンジョイワークスが運営する共感投資プラットフォーム「ハロー!Renovation」にて再生され、企業の研修および地域のコミュニティ施設として、2019年5月から利用がスタートしました。開業から約4年が経ち、都内や地元の企業、地元の団体、自治会など多くの皆さんに、研修や能、お茶のお稽古など、さまざまな用途でご利用いただいています。
村上邸を地域課題の解決のプラットフォームに
このようにさまざまなジャンルで利用のある旧村上邸。少しずつですが、都内の企業や地元の団体とのネットワークが広がっております。
この鎌倉で築いているネットワークは旧村上邸ならではの財産だと考えています。それを地域に還元していく取り組みが「企業と鎌倉をつなぐ」。
地元に根ざしている施設だから自然と「地域課題」の感度も高くなります。もともと、「市が抱える遊休施設をどう活用できるか」という課題からスタートした旧村上邸が、地域の皆さんのアイデア参加と出資で生まれ変わりました。企業研修所として持続可能な形での転用に、新たなネットワークも生まれ、多くの仲間が集まっています。
この「仲間」と地域の皆さんの力が合わされば、さまざまな「地域課題」も解決していけるのではないでしょうか。
さまざまな知恵や経験をかけ合わせた、全く新しい地方創生のフレームワークとなると考えています。旧村上邸で、その第一歩を一緒につくっていきます。
共感投資プラットフォーム「ハロー!RENOVATION」と施設運営会社「株式会社グッドネイバーズ」が創出する新たな地域課題解決フロー とは。
さらにこの地域課題解決の取り組み自体がビジネスチャンスの要素を持っています。地域のニーズを拾いとるきっかけにもなるのです。すでに需要が見込まれる(他の地域でも横展開できる)新たな製品やサービスの開発チャンスでもあります。そう考えると、地域課題の解決は、企業にとっても鎌倉にとってもwin-winになるのではないでしょうか。
私たちは、地域にとっても企業にとっても持続可能な取り組みを目指します!
イベントを通して出てきたリアルな地域課題
地域課題の発掘も積極的に行っています。2022年5月と9月には、地域が抱えている課題を具体的に把握し、共有するため、イベントを実施しました。
テーマは「子育てと働く」「商店街が抱える課題」「空き家」。
5月の回では、3つのテーマに関わる鎌倉市の行政担当者も参加。各テーマに関する自治体の取り組みや方向を聞くことができました。行政も巻き込みながら、市民や団体、企業もみんなで一緒に考えていく場になりました。
2回のイベントには、鎌倉市民やや近隣市町村の方や、過去に旧村上邸を利用いただいた企業の方など、30名ほどの参加がありました。
活発な議論のなかで、リアルな地域課題とその解決アイデアがたくさん集まりました。
<「商店街」の課題と解決アイデア(一部抜粋)>
・観光客の食べ残し等でゴミが増加
→回収して堆肥化して鎌倉野菜作りに!(循環型社会)
→学校教育の一環で実施
・観光客と地元の人が交わりづらい
→夜の観光案内所
→居酒屋はしごツアー
・後継者がいない
→移住希望者や職がない人とのマッチングサービス
・古い商店が入りづらい
→常連さんがまち案内ツアー
・駐輪スペースが少なく、買い回りが難しい
→シェアサイクルをもっと市民に使ってもらう
<「仕事と子育ての両立」の課題と解決アイデア(一部抜粋)>
・子育て者と社会とのつながりがない
→旧村上邸を使った子育て世代に向けたマルシェイベントを 実施をして子育て者と社会とのつながりをつくる
・リトミック体験会
・助産師さんや保育士さんの育児相談
・パパ友ママ友交流会
・子育てグッズマルシェ(メーカーさんに協力)
<「空き家」の課題と解決アイデア(一部抜粋)>
・空き家の老朽化や保守管理の費用を誰が負担するのか
→空き家に事業構想を付けて投資を募る(ハロリノ)
・空き家の新しい利活用アイディア
→空き家を若手アーティストの個展の場に
→地区にある複数の空き家を使って謎解きイベント
→孤食の子どもや高齢者を対象にした共同の食堂
→大工さんや庭師、DIYをやってみたい方のお試しの場として解放
企業と「鎌倉ローカル」の共創的なプロジェクト
イベントで上がった地域課題の解決を進めていくための具体的なステークホルダーのキーボードは「企業」と「地元」の2者。
「企業」とは旧村上邸を利用していただいた鎌倉市外の事業者。
旧村上邸で企業研修の利用に際した、事前のミーティングや見学など多くのタッチポイントの中で、私たちは、企業が抱える課題やニーズを把握することができます。
そこからさらに、「どの地域課題を鎌倉の誰と一緒に取り組んだら、企業にとっても鎌倉にとってもメリットのあるプロジェクトになるか」を提案できると考えています。
もう一方、「地元」とは自治体を筆頭に、鎌倉市内の企業や団体、市民。
「企業」と協業して地域課題の解決に向けて互いにwin-winになる取り組みを進めていきます。地場で奮闘する企業や、団体、地元住民からの目線から生まれる新しいアイデアやプロジェクトから、地域課題の解決をこえて新たな価値を創出できると考えています。
この2者が揃うことでできる持続可能な課題解決の取り組みは、それぞれに多くのメリットがあると考えています。
▽企業のメリット
・鎌 倉市内企業や自治体 と の 協 業 や 新 し い ビ ジ ネ ス チ ャン ス の 創 出
・地 域 で の ボトム アップ 事 業 に チ ャレン ジ で きる
・社会課題解決型の事業展開のきっかけを得ることができる
▽地元(鎌倉)のメリット
・企業との共同事業による地域課題や行政課題の解決
・複層的な関係人口の創出
・サ テ ラ イト オ フィス な ど の 企 業 誘 致 の チ ャン ス
これらのメリットに魅力を感じていただけた企業、地域の皆さん、鎌倉を舞台にぜひ、新たな課題解決の仕組みを作っていきましょう。
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